「雑貨屋すいす」に、デンマーク老舗メーカーB&G、Bing & Grondahl ビングオーグレンダールの Tema と Columbiaのカップが入荷しています。
こちらのメーカーについて少々ご紹介。
デンマークの老舗メーカーBing&Grøndahlは1853年、ロイヤル・デンマーク・ポーセリン・ファクトリーのフィギュアメーカーであるGrøndahlと、アートディーラーやブック・ディーラーであったBingの兄弟によって設立されました。1892年にデザイナーFanny Gardeによって作られた シーガルディナーウェアシリーズは、1950年代に全デンマーク世帯の10分の1が所有する「デンマーク国民的食器セット」として知られるようになりました。
1972年には ストーンウェア(炻器)を製造していたKronjyden / Nissen社を買収し、当時NissenからのデザイナーであったJens H.Quistgaardイェンス・H・クィストゴーがB&G社で手掛けたTEMA、同フォルムのストーンウェア(炻器)は1970年代前半でデンマークで最も売れた食器となりました。同フォルムのシリーズでは、メキシコシリーズ、コロンビアシリーズ、ペルーシリーズなどが製造されています。DANSK社の創業者でもあるイェンス・H・クィストゴーは、著名なデザイナーですのでご存知の方も多いでしょう。1987年、同社は主要競合相手であるRoyal Porcelain Factoryと Royal Copenhagenという名前で合併しました 。 残念なことにストーンウェアの需要は減少し、1988年には、Kronjydenは閉鎖になりました。
現在(2017.6)、「雑貨屋すいす」に入荷しているのはTEMAとColumbiaシリーズ。デザインは、説明にある通りどちらもイェンス・H・クィストゴーです。
こちらのTEMAティーマは、釉薬の使い方が絶妙で、色の出方や混ざり方でとても味わい深いカップになっています。TEMAにおいては、和陶器にも影響を受けたイェンス・H・クィストゴーのデザインが随所に生かされているのが見て取れます。丸みのある上部のフォルムと、下部はスタッキングができるように絞られ、深緑の入った鍔色が加わったシャープな表情、重ねて収納できるようにデザインされているところなど、やはりTEMAシリーズが当時とても評価された理由がわかります。ヴィンテージB&Gの中でも人気のシリーズです。
今回のカップ4客は、新古品ということで仕入れましたので、状態がとても良くお勧めです。大きめのコーヒーカップですので、マグとしても使えそうです。
こちらのColumbiaコロンビアは、コーヒーカップ&ソーサー、デザートプレートセットで入荷しました。TEMAと同フォルムですが、TEMAの和陶器のような雰囲気とは違い、石調ライトグレーにラインが入っただけのスッキリとしたクールなデザインです。コロンビアと言えば、コーヒーを思い浮かべる方も? こちらはコーヒーにとても似合うセット、プレートの方には、NYスタイルのチーズケーキなど載せたら美味しそう!質感もストーンウェア独特のものがあり、良い雰囲気です。
個人的な好みですが、コーヒーにはシンプルまたは落ち着いた色合い・デザインのカップを合わせるのが好きです。ティーカップには、いろいろ遊び心の入ったデザインやモチーフ、カラーの入ったものに惹かれます。これは、私がコーヒーを主にブラックで飲むからかもしれません。(例外的に、京都のイノダコーヒーさんやホテルでの朝食で気分によってラテマキアートとかありますが)
こちらのイェンス・H・クィストゴーの手掛けたシリーズ、どちらも好みですので出会う機会がありましたら今後も仕入れる予定です。
※2021.01より、「雑貨屋すいす」よりスピンオフショップ「Lintumokki リントゥモッキ」へ北欧ヴィンテージ商品は移行しました。
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